大阪電気通信大学 通信研究会は、大学内で開催された春電祭に参加し、また春電祭に参加した一年生をカウントするためのシステムを開発・提供しました。
春電祭とは
春電祭は、新しく大阪電気通信大学に入学された新入生に対して、各課外活動団体の活動をお伝えすることを目的に毎年開催しているイベントです。毎年、多くの団体と学生が参加し、新入生が課外活動に参加するきっかけとなっています。
通信研究会では、春電祭に参加して活動を広報するとともに、昨年からシステムの提供で協力しています。


新しい入退出管理システム
昨年提供した入退出管理システムは入場者数をカウントするのに優れた機能を有していました。今年は、昨年度に収集した情報に加えて、新入生の学部学科と、入退出時間の収集に対応しました。
機能は全て再開発されており、より効果的なシステムを構築できました。
今回開発したシステムは、ソニーのNFCリーダ「RC-S380」、EPSONのサーマルプリンタ「TM-m30」、デンソーウェーブのQRコードリーダ「QK30」をそれぞれ活用し、基盤にはFlaskとPostgreSQLを使用されています。稼働母体のハードウェアには「Raspberry Pi 4」を使用しています。
システムに使用した各フレームワークや言語は次のとおりです。
- Python(入場システムと管理システム)
- Flask
- psycopg2
- PostgreSQL
- Rust(出場システム)
- ReceiptLine(サーマルプリンタ用)
システムは、WebベースでGUIを提供し、Flaskでフロントエンドを提供しています。そのため、基本的にクロスプラットフォームに対応し、どんなデバイスでも原則として対応します。技術的な使用や設計は、今後更新される予定の「西田の戯言。」コーナーを御覧ください。
バックグラウンドでは、スタッフが学生の入退場を管理することが出来る、新しいシステムも含まれています。このバックグラウンドでは、CSVで入退出の情報を出力することができます。
結果と反省点
今回提供したシステムは、大きな問題なく最後まで動作し、常任自治委員会をはじめとした春電祭の運営に対して、精度の高い参加人数などの情報を提供する事ができました。これらの情報は、今後のイベントの運営に役立てられます。
他方で、使い方がわからず、退出の登録が出来ないという問題や、起動順序がわかりにくいなどの問題も発生しました。今後の反省点としては、よりガイドを増やしたり、起動を自動化するスクリプトの搭載を検討しています。また、入場時システムのUIがわかりにくいというお声もありました。改善して参りたいと思います。
今後、大学のイベントに提供出来るであろう、パワーアップしたシステムにご期待ください。
通信研究会に入りませんか?
大阪電気通信大学に入学された皆様、通信研究会に入りませんか?通信研究会では、学年や学部学科問わず新入部員を募集しています。初心者大歓迎。
通信研究会では、アマチュア無線やデジタル簡易無線をはじめとした無線通信、業務用製品を利用した本格的なネットワーク構築、電気工事士やアマチュア無線、基本情報技術者をはじめとした勉強会、そして今回の様なシステム開発をはじめとしたプログラミングも体験出来ます。
興味がある方は、新入生に向けた通信研究会の紹介ページと、全体へ向けた通信研究会の紹介ページを御覧ください。